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スタッフ座談会

座談会参加メンバー

新垣 洋平

小児科医。平成16年琉球大学卒。初期・後期研修を当院で行い、福岡病院でアレルギー・喘息を学んだ後、平成24年より現職。
3児の父(全て男)

金城 譲

消化器内科医。平成16年琉球大学卒。後期研修を当院で行い、国立がん研究センター中央病院で内視鏡診断・治療を学んだ後、平成26年より現職。
3児の父(全て女)

平山 良道

小児科医。平成16年琉球大学卒。初期・後期研修を当院で行い、鳥取大学小児神経内科で小児神経学を学んだ後、平成23年より現職。
4児の父(上と下が13歳差)

知念 順樹

消化器外科医。平成16年琉球大学卒。初期・後期研修を当院で行い、九州がんセンターで腹腔鏡手術を学んだ後、平成24年より現職。
5児の父(全て男)

久田 友哉

呼吸器内科医。平成16年長崎大学卒。初期研修を当院で行い、済生会熊本病院、仙台厚生病院で呼吸器疾患・肺がんを学んだ後、平成24年より現職。
3児の父(全て男)
スタッフ座談会

今回の座談会は、当院で初期・後期研修を行い、現在各科で活躍している先生方に、
研修やキャリアプランに対する考え方について伺ってみました。

スタッフ座談会

今日は宜しくお願いします。早速ですが、どんな研修時代を送ってきたかについて伺いたいと思います。
皆さんは臨床研修義務化の最初の年だったと思いますが、どんな初期・後期研修を送りましたか?

平山 良道(小児科)

平山 良道(小児科)

平山
我々は那覇市立病院(以下、NCH)初期研修医の1期生であったため、2年目の先輩がいない中でのスタートでしたが、各科の指導医の先生方が親身に指導してくれ、それだけでなく、ナースや技師その他の職種の方々みんなで研修医を育てるといった雰囲気でした。
新垣
2年目になると、今度は1年目を教えないといけないので、屋根瓦のお手本がない中で更に勉強しなければなかったのが大変でしたが、振り返ってみると苦労した分だけ力になったと思います。
平山
後期研修は一番フィーリングがあった小児科を選択しました。後期研修はジェネラル、2次救命、病棟管理、またNICUもあるので、手探りながらも幅広くよい研修が出来たと思います。
金城
私は、初期研修は別の病院で行いましたが、後期研修は地元でと考えていました。病院選びは同期の勧めもあり、NCH内科を選択しましたが、やる気があればいろいろなことを経験できましたし、内科は各科専門医が揃っているので、しっかりとした研修を行うことができ、内科認定医(今後は内科専門医)もスムーズに取得できました。また、NCHで(後期研修中に)消化器内科に進もうと決めることが出来たので、自分の進路を決めるきっかけになったという点でも良かったと思っています。
久田
初期研修は今までの医師人生の中で一番忙しい2年間でしたが、同期にも恵まれ充実した研修が出来ました。各科のレクチャーも充実していて、症例検討会や、その他学会発表等も非常に勉強になりました。
新垣
同期の存在は非常に大きいですね。本当に恵まれていたと思います。

外の病院で後期研修を行った際、恥をかいたことや足りていないと感じたことはありましたか?

久田
私は後期研修を他の病院で行いましたが、知識・技術が不足しているとか、その他劣っているとかは全く感じませんでした。当院で2年間しっかり研修すれば、自信を持ってよいと思います。

後期研修終了後、皆さんは全国の名立たる病院で勉強されていますが、その経緯や内容を教えて下さい。

新垣
NCH小児科としてジェネラル力が求められるのは当然ですが、その中で更に活かせる分野として、アレルギー・喘息を更に学びたいと思い、福岡病院で勉強してきました。沖縄にも食物アレルギーや喘息の患者さんはたくさんいますが、十分な診断・管理が行き届いていないのが現状だったので、しっかりコントロールすることの重要性を、患者さんや家族、そして後輩達にしっかり教えられるようになりたいと思っていました。私自身、喘息を持っているのも理由の一つです。
平山
担当した患者さんの中に、重症の心身障害児・神経疾患を持った子が多く、かつ当院に専属の小児神経医がいなかったというのが一番大きな理由でした。施設を探すにあたって、比較的頻度が多い熱性痙攣や急性脳症、頻度は少ないけど重篤な神経疾患・変性疾患などを幅広く診ているという点で、鳥取大学の神経小児科を選びました。小児神経学の専門的知識が乏しい状態で行ったので苦労することもありましたが、難しい疾患を診る際にどういったプロセスで診断・治療に繋げるかを学ぶことができました。
金城
私は内視鏡診断・治療が専門ですが、一通りある程度のことが出来るようになった頃に、もっと知識・技術を深めたいと思っていました。NCHだけだとどうしても症例数が十分足りているとは言い難かったので、どうせ国内留学するなら日本で一番の病院で学びたいと思い、国立がんセンター中央病院(以下、国がん)の門を叩きました。そこには国内トップレベルの先生方だけでなく、見学に来た外国人医師も多数おり、その人達ともやりとりしながら診療をこなしていくのはすごくハードでしたが、診断・治療・学会発表・海外ライブデモの助手など、多くの経験が出来き、すごく勉強になりました。

新垣 洋平(小児科)

新垣 洋平(小児科)

久田
私が県外へ出た一番の理由は、将来は沖縄で腰を据えて医療をやるつもりだったので、だからこそ沖縄の病院にずっといては診療の幅が広がらないと思い、3年目から県外に出ました。済生会熊本病院で5年呼吸器疾患を学んだ後、更に肺がんを専門にしたいと思い、症例の多い仙台厚生病院で2年間学んできました。肺がんの診断・治療のガイドラインに関わってくるような臨床試験に参加している先生方も多かったのですが、その先生方の診療の様子や姿勢は非常に勉強になりました。
知念
当院はがん拠点病院なので、がんの症例は県内では比較的多い方ですが、それでも県外と比べたら少なく、もっと数多くの専門的ながん治療(手術)の勉強をしたいと思っていました。そこへ先輩の勧めも有り、九州がんセンター(以下、九がん)で勉強することになりました。九がんでは、手術は腹腔鏡でやることがほとんどで、胃がん、大腸がんはほぼ腹腔鏡、しかも開腹に劣らない、むしろそれ以上の手術をしていたので、そこを目指すべきだと感じました。九がんで共に学んでいるレジデントの先生と切磋琢磨しながら、毎日手術、手術が終わったらビデオを見て振り返り、という生活を夜までやっていました。
新垣
留学すると第一線の先生達と知り合えるし、今でも繋がりがあって、論文の指導をしてもらったりなど学術的な面でもかなり助けてもらっています。それらが後輩への指導にも役立っています。
金城
それは本当に大きいですよね。行った先で培った縁は、今でも様々なところで役に立っています。
知念
専門病院で学んできている人がほとんどですが、カンファレンスは結構厳しかったんじゃないですか?
金城
確かに厳しかったです。カンファレンスがたくさんあり、中でも外科との合同カンファレンスは英語でプレゼンテーションを行わなければならなかったので、毎週徹夜で準備していました。また、学会の予演会などは本番よりも厳しかったです。妥協を許さずとことん議論し、夜遅くまでかかることもありましたが、そういった努力が高いレベルの診療を行う秘訣なのだと感じました。

座談会の様子

専門病院で学ばれたあと、なぜ那覇市立病院に戻ってこようと思われたのですか?

知念 順樹(消化器外科)

知念 順樹(消化器外科)

知念
たぶんみんな行く前から、戻ってくるのはNCHと決めていたんじゃないですか?
金城
そうですね。NCHには沢山の恩があるので、国がんで学んだことを、お世話になったNCHに還元したいという思いで戻ってきました。同期がこんなにたくさん残っているというのもとても心強いです。皆が残っているのは、やはりNCHに魅力があるからだと思います。
久田
合計7年県外に出て、そろそろ沖縄に戻ってこようかと思った時に、一番恩返しをしたいと思ったのは、いい雰囲気で初期研修ができたNCHだと私も思いました。診療の面で言うと、私は呼吸器疾患の中で肺がんを中心にやっていますが、呼吸器内科だけでは診療を完結できないことも多く、呼吸器外科や放射線科など他科の助けが必要となります。総合病院で各科が揃っており、また、知っている先生が多く雰囲気もよいので相談しやすいのもありがたいですね。

皆さん那覇市立病院に還元したいという思いが強かったんですね。国内留学を終えて現在どのようなことを意識しながら診療を行っているでしょうか?

知念
九がんにいる間に、腹腔鏡の内視鏡外科技術認定まで取得できたので、NCHに帰ってきてからは、先輩・後輩の先生達と一緒に勉強しながら、腹腔鏡手術を普及させているところです。
金城
国がんで内視鏡診断・治療もそうですが、学術的なノウハウを学ぶことが出来たのも凄い収穫だったと感じています。国がんに行って思ったのは、High volume centerでないと学術的なことをできない訳ではなく、一般病院でも努力すればそれを形にすることは可能ということです。H27年にNCHでまとめた症例を国際学会で発表する機会がありましたが、一般病院からでもアイディアを持ち、一つ一つの症例を大切に蓄積していけば、世界に向けてのメッセージを送ることもできるということを凄く実感しました。いろんな可能性があるので、モチベーションを高く持って、後輩達にもそういうチャンスがあるということをしっかりと伝えていきたいと思います。
新垣
NCHは患者さんが多いので、ジェネラルから専門分野まで様々な疾患を診ることができますが、そういった中で、知り合った先生方と協力しながら臨床研究を行ったり、症例をまとめて論文を書いたりしていくことで、アカデミックな面も当院の強みになればと思っています。
金城
そうですね。消化器内科でも全国規模の多施設共同研究に参加しています。培ってきた繋がりを大切にし、いろいろな病院とネットワークを作り、診療の幅を広げていきたいですね。

金城 譲(消化器内科)

金城 譲(消化器内科)

最後に後輩へのメッセージをお願いします。

新垣
初期研修は、入院患者さんを専門の先生と一緒に診て学べるのはもちろん、特に救急では多くの症例をファーストタッチで診ることができます。後ろには必ず先輩達がついていて、アドバイスをくれます。そういたサポートがしっかりしている病院なので、NCHはお勧めだと思います。あと、診療で大切なのは、患者さんのもとに足繁く通い、患者さんの話をよく聞くこと。コミュニケーションをしっかり取れるというのが、医師の重要な能力の一つです。患者さんから「先生の予約を取りたい」と指名されるくらいの研修医になって欲しいですね。
平山
多くの先生が言っているように、最初の2年間は今後の医師人生の礎となる本当に大切な時期です。我々同期のように、仲間で支え合いながら、気負わず頑張ってもらいたいです。研修医時代の仲間は一生の付き合いになりますよ。
金城
最近は、病院によって研修内容にそこまでの差はないと感じています。病院のネームバリューではなく、実際に病院を見学し、そこでのフィーリングを重視した方がいいでしょう。どこの病院で研修を行うにしても、一番大切なのは本人がどれだけ志を高く持って頑張るかであり、やる気のある研修医をサポートする体制は当院にはあると思います。あと、早いうちに自分の理想像と重なるような先生(メンター)に出会うことも重要です。メンターになりうる先生もいっぱいいると思うので、是非学びに来て欲しいです。進路の悩みがあれば、我々に相談して下さい。

久田 友哉(呼吸器内科)

久田 友哉(呼吸器内科)

久田
初期研修は色々な科をローテートし、たくさんの先生と接することができるので、その中で診療の仕方や姿勢を学び、自分のものにしていって欲しいです。志望科が決まっていても、それ以外の科をしっかり研修することにより、診療の幅も広がりますよ。何となくではなく、常に自分の将来像を見据えながら研修して下さい。
知念
後期研修では、専門分野の基礎をまずしっかり築いて下さい。土台がしっかりしてこそ、その後の大きな成長があります。やはり出来れば一つの病院に留まらず、国内留学なりをして、新しい知識と技術をまた那覇市立病院に持ち帰ってくれると、先輩・後輩、また病院全体が活気づくと思うので、どんどん外に出て学んできて欲しいと思います。
スタッフ座談会

本日は研修やキャリアプランについて、経験をもとに沢山のお話を聞くことができました。
今回の内容が、学生や研修医のみなさんの参考になることを願って、座談会を終了させて頂きます。
ありがとうございました。

座談会の様子

スタッフ座談会